2025/06/25

Taiwan Today

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70代の解説員が吉貝島の「島主」に、シルバー世代の印象覆す

2018/07/26
交通部観光局が台湾の離島の魅力をPRするキャンペーンで、10の離島の「島主」を選出、25日には証書の贈呈式(写真)が行われた。文章や写真、動画で各離島の魅力を発信してもらう。写真はそれぞれの島の名が書かれた旗を持つ「島主」たち。左から4人目が最年長の古競祥さん。中央は観光局の周永暉局長。(交通部観光局提供、中央社)
交通部観光局(日本の観光庁に相当)は台湾の離島の魅力を再発見するためのキャンペーン、「探索台湾10+島(Explore Taiwan 10+ Island)」をブランドとして、このほど「show your island島主徴選」を行った。各島の「島主=島の管理人」を選ぶ活動で、選ばれた「島主」は離島に1週間滞在しながら島の魅力を文章、写真、動画などで発信する。対象は亀山島(台湾北東部・宜蘭県)、緑島(同南東部・台東県)、蘭嶼(台東県)、小琉球(同南部・屏東県)、七美(離島・澎湖県)、漁翁島(=西嶼、澎湖県)、吉貝(澎湖県)、小金門(=烈嶼、離島・金門県)、北竿(離島・連江県)、東莒(連江県)の10の離島。世界から希望者を募り、台湾の離島の美しさを発掘してもらうことにした。
 
数カ月にわたる審査の結果、観光局はこのほど「島主」10名を選出。25日には「島主」証書の贈呈式が行われた。観光局の周永暉局長は、「島主」たちがそれぞれの島に7日間滞在する間、独特の視野でディープな旅を行い、台湾の離島のユニークな風情を探ってくれるよう期待した。「島主」には三つの任務が与えられる。まず、3Dゴーグルを利用したそれぞれの島の特色の紹介。次に港と生態系の旅を結び付け、環境保護と低炭素旅行をPRすること。そして、それぞれの島の文化と歴史を結合し、台湾の美しさをより多くの人々に伝えること。
 
吉貝島の「島主」に選ばれた古競祥さんは雪覇国家公園の解説ボランティア。70歳を超えており、今回の応募者351人のうち最高齢だった。古さんは70歳の時、総距離226㎞のアイアンマンレース(水泳3.8㎞、自転車180㎞、ラン42.2㎞)で年代別チャンピオンになっている。
 
小琉球の「島主」となった陳瑋萱さんは琵琶奏者でダイビングのコーチでもある。海が大好きで、台湾北部の台北市から小琉球に移住した。七美の「島主」の蘇貝晴さんは、ライブ配信の方式で台湾の魅力を視聴者と分かち合いたいと希望、七美を澎湖旅行のついでに訪れる場所ではなく、旅行者がより多くの時間をかけてその文化と環境を感じられる場所にしたいと話した。
 
北竿の「島主」に選ばれた林金樟さんは上場会社のエンジニア。小学5年生の時から縄跳びを20年以上続けている。現在の世界記録は香港の少女、李心怡さんが持つ30秒間105回。林さんは自己最高で90回あまり跳べ、アジアと太平洋地域の大会における団体部門優勝したこともある。林さんは現在、「ずっと縄跳び」プロジェクトを推進中で、台湾における各観光スポットで縄跳びをしては映像に記録している。林さんは、縄跳びは中華民国(台湾)の伝統的な国民スポーツであるにも関わらず人気が無いと嘆き、北竿では縄跳びの魅力と北竿の美しい景色を同時に伝えていきたいと抱負を述べた。
 
蘭嶼の「島主」は香港の旅行記者、黄愷晴さん。端午の節句(今年は6月18日だった)に台湾にやってきた時にテレビでキャンペーンについて知り、人生にちょっとした変化を与えようと応募したという。もともと蘭嶼に行ったことはなかったが、台湾の友人の多くやダイビングのコーチがみな蘭嶼へ行くことを勧めた。また、蘭嶼の環境汚染問題に関連した報道も多く見ており、自分が「島主」として活動することで、より多くの人が蘭嶼を旅するだけでなく、それぞれの力で蘭嶼を愛し、守るようになればと希望した。黄さんはすでに蘭嶼の環境保護団体と連絡をとっており、海岸清掃活動に参加することにしているという。
 
 

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